ブログ

「吉田寮百年物語」連載開始

以下、転載いたします

理事の盛田(1986-90年度在寮)です。

現在発売中の『京都大学新聞』最新号(7/16号)にて、見開き​特別企画「吉田寮百年物語」の連載が開始されました。

この企画には「元寮生の会」の一部会員が協力しております。

第1回の内容は

(1)通史:創設から一次閉舎まで(1897年~1912年)

(2)論考:初代総長・木下広次と寄宿舎 【寄稿】冨岡勝(近畿大学教職教育部教授)

(3)舎生日記ひろい読み

(4)史料から見る吉田寮 西島所感 ー「吉田寮在寮期限設定に伴う一連の措置の完了について」(19​89年7月7日 総長 西島安則)

(5)吉田寮123年の歴史(年表)

となっており、主として吉田寮「前史」ともいうべき明治期の京都​帝大学生寄宿舎の歴史が中心です。

次号(​8月上旬発売予定)​には第2回「寄宿舎移転、終戦(1912年~1945年)」が掲​載されます。

内容は1913年の吉田寮開舎以降、戦前の歴史を中心に扱ってい​ます。

以降の掲載は

第3回「戦後の混乱(1945年~1959年)」

第4回「増寮運動(1960年~1967年)」

第5回「学生部封鎖とその後(1968年~1978年)」

第6回「第一次在寮期限(1979年~1989年)」

第7回「大学再編(1990年~2015年)」

第8回「第二次在寮期限(2015年~)」

が予定されており、各回に関連するコラム・論説・年表などが併せ​て掲載されます。

なお、この企画は1999年から京大新聞に連載された「吉田寮物​語」をベースにしていますが、前回企画では十分に扱えなかった第​7回以降については、私たちより若い世代の会員の皆さんの協力を​是非お願いしたいと考えています。

今後の連載にご注目を。

またお求めは京大学内の販売所、あるいは http://www.kyoto-up.org/koudokuをご参照下さい。

10月7日に第2回口頭弁論

以下、転載いたします。

---

①既にご存知かとも思いますが、改めて 第二回口頭弁論のお知らせをいたします。第二回は、

日時;10月7日(月)15時から
場所;京都地方裁判所第101号法廷(第一回と同じ)

で行われます。

第一回にはおよそ200人以上の人が集まり、当然傍聴席は満席と​なりました。是非二回目以降も、可能な限りで足を運んでいただけ​ると幸いです。やはり傍聴席の抽選が想定されますので、1時間ほ​ど時間に余裕をもって来ると確実かと思います。抽選有無や整理券​配布時刻が発表され次第、再度周知します。

また次回も、裁判終了後(16時半~17時ころの開始になる可能​性が高いです)に報告集会を行う予定です。詳しいことが決まり次​第早めに連絡いたします。

②もう一つ、第一回口頭弁論について相談ですが、どなたか、口頭​弁論前に裁判所前に人が集まっている様子を、写真や動画に撮って​いて提供可能な方はいないでしょうか。

現在作成中の第一回口頭弁論・集会の報告ビラに掲載したいのです​が、寮側では手頃な写真がなく探しています。もちろん、許可が得​られない人物の顔など識別可能なものは画像加工により消すつもり​です。もしも手頃な写真を持っているという方がいたら、ご連絡い​ただけるでしょうか。

どうぞよろしくお願いいたします。

吉田寮生

京大教員有志が撤回求めて賛同者名簿提出 ブログを開設

教員有志より元寮生の会にメッセージをいただきましたので、掲載いたします。

--以下

「対話による吉田寮問題解決を求める教員有志の会」に、呼びかけ人のひとりとして参加しています。

寮生の提訴は残念ですが、「元寮生の会」につづき、「教員有志の会」からも要請書と60名をこえる現役教員の賛同者名簿を提出し、提訴の撤回を求めているところです。このたび、教員有志のブログをたちあげ、卒業生や市民の方々からも広くご賛同を募ることになりましたのでお知らせします。

https://seeking-dialogue.hatenablog.com

最新記事として、元京大総長の尾池先生の応援メッセージも掲載されています。

元寮生の方々に自由に転送いただくとともに、様々な視点からのメッセージや意見、ご提案をいただければ幸いです。

訴訟の第1回口頭弁論がありました

京都大が吉田寮の寮生20人に対して、現棟と食堂の明け渡しを求めた訴訟の第1回口頭弁論が7月4日(木)午前11時半から、京都地裁でありました。寮生側は請求棄却を求めた上で、「訴訟は強権の発動で、大学が学生を軽視し、対話を一方的に拒絶している」と陳述。その後の記者会見で寮生たちは、あらためて京大当局に対し、訴訟の取り下げと話し合いによる解決を求めました。

同日午後に京都教育文化センターで、同日夜に京大総合人間学部棟で報告会があり、吉田寮自治会よりこれまでの経緯が報告され、弁護士と寮生が裁判について説明しました。

訴訟における京大の主張は、▽京大が寮生と自治会に入寮募集の法的権限を授与したことはなく、寮生に吉田寮の占有権はない▽京大と寮生に在寮契約があったとしても、賃料として評価できない低額であり、賃貸借契約に類似する契約ではない(サービスの提供であって借り主としての占有権はないとの主張)▽現棟は老朽化しており、生命の危険があることから大学の裁量で契約を解除できる

吉田寮生の弁護団の主張は ▽寄宿料が支払われているにもかかわらず占有権はないとするのは矛盾▽契約が解除できる法的根拠が示されていない-などで、京大の請求内容に対して6点の説明を京大があらためて行い、主張の内容を明確にすることを京都地裁に求めました。

次回の口頭弁論は10月7日(月)午後で、弁護団は、これまで京大と吉田寮が積み上げてきた団交確約文の内容を根拠に、京大当局が一方的に提起した請求は合意違反として棄却を求めるとのことです。

弁護団と吉田寮自治会は、公判の傍聴を呼び掛けています。

京大に理事一同による声明を提出しました

京大当局による吉田寮現棟の明け渡し請求訴訟の提起を受け、元寮生の会の理事一同の連名で、山極壽一総長と川添信介副学長に向けた「京都大学による吉田寮への対応を憂慮し、学生との話し合いを求める声明」をまとめました。6月20日に理事2人が京大に出向き、教育推進・学生支援部に声明文を提出しました。

さらに、 「京都大学学生寄宿舎吉田寮の保全と活用」を求める卒寮生と市民の共同声明への連名の3次集約分116人も提出し、山極総長と川添副学長に届けるよう求めました。共同声明への連名は、計943人となりました。ありがとうございました。

京大が明け渡し請求訴訟を提起

京都大学が4月26日、吉田寮現棟(新棟=西寮をのぞき、食堂を含む)に居住しているとした寮生20人に対して、明け渡し請求訴訟を京都地裁に提起しました。同日に会見した川添信介理事・副学長は「危険な状態をこれ以上先延ばしにできない」「学生の安全確保のため、やむなく提訴に踏み切った。思い決断だった」と説明。京大のホームページで現棟に居住している全ての人に対して即刻の退去を求めています。

京大当局による提訴に対して、吉田寮自治会が5月5日に声明文を出しました。話し合いによる解決ではなく法的措置に訴えたことに抗議し、権力濫用と批判するとともに、話し合いの再開を求めています。

声明文1 声明文2

食堂の利用する市民らでつくる吉田寮食堂・厨房使用者合同緊急会議も5月7日に緊急抗議声明を出しました。

元寮生らが賛同人となり、「京都大学への要求及び共同声明」が出され、賛同を呼び掛けています。

公判は7月4日午前11時半から京都地裁101号法廷(大法廷)で第1回口頭弁論があり、吉田寮自治会が傍聴と報告集会への参加を呼び掛けています。

傍聴呼びかけ

連続セミナーが開かれました

3月17日(日)に京大文学部新館第2講義室で、「21世紀の京都大学吉田寮を考える実行委員会」の主催で、第6回の公開連続セミナーが開かれ、寮生や市民ら40人の参加がありました。

「市民と考える吉田寮再生100年プロジェクト」の再生デザイン部門と継承プログラム部門で、それぞれ最注目の提案となった細入夏加さんと中尾芳治さんが、それぞれの提案について説明し、どのように吉田寮を保全し活用していくか、意見交換が行われました。

中尾さんは、自らが吉田寮に在寮した1950年代の写真をスライドで紹介し、当時の寮生の生活について話されました。居室部分で炊事することはなく、電化製品は電気火鉢のみだったとのことです。中尾さんは提案で、「建物の保全のためには、居室本来の使い方に戻すことが必要」とし、中寮の地下に新たに炊事や洗濯、シャワーなどを整備して、1階を交流スペースとしての多目的集会室や、資料館として寮の歴史を紹介する「展示室」の開設することを提案されました。

コメンテーターとして、吉田寮を調査し、寮食堂が現存最古の文部省営繕設計建築物であることを明らかにした建物家の山根芳洋さんが参加されました。山根さんは「一部が焼失した中寮は価値が低いのではなく、学生を育ててきた歴史の中で位置づけ、吉田寮全体として捉えたい」と話されました。会場からも、寮の運営や寮自治を、歴史的経緯を踏まえて捉えたいとの意見がありました。

京大がまとめた「キャンパスマスタープラン2018」で、吉田寮が歴史的建造物、歴史的資源として位置付けられていないことについて問題視する意見も出ました。山根さんは、京大をはじめとする日本の大学は、「時計台など大学の威信を表すものを歴史的建物としており、人の歴史、学生の歴史そのものである寮はないがしろにされている」と指摘されました。

元寮生は、学生運動のさなかでも吉田寮の中では暴力がふるわれないなど、寮生として、仲間としての意識があったことを話されましたが、「京都市民からみれば吉田寮は学生運動のイメージが強くて敬遠されているのでは」との意見もありました。

吉田寮自治会からの報告もありました。大学当局との話し合いが進むのであれば5月末に現棟(木造)から寮生が退去する可能性がありますが、「寮生が退去した以降のビジョンを大学に提案できるよう、自治会として案を練りたい」としました。

吉田寮自治会が京大に要求書を提出しました

以下、寮生からの報告(3月25日)を転載します

本日吉田寮自治会は、14時に厚生課窓口に、添付の要求書を提出し、15時から、吉田寮玄関前で記者会見を行いました。
今回の要求書は、大学当局に対して、以下の2点を求めています。
1)5月末を目途とした現棟からの居住取りやめに向け、「食堂の継続使用について」、「現棟の維持管理について」といった項目を含む建設的な話し合いを吉田寮自治会と行うこと
2)吉田寮自治会はより良い寮自治のために京都大学が提案した新棟居住に際して提示した六条件それぞれについての根拠の説明を求める。また条件一つ一つを寮自治会とすり合わせる建設的な話し合いを設定すること
吉田寮自治会は2月20日、「 吉田寮の未来のための私たちの提案」及び「 表明ならびに要求」を発表し、大学に対して、これまでより譲歩した提案をしました
しかし、 大学側の回答は、「『現棟の老朽化対策に関する吉田寮自治会との建設的な話し合いを、早急に再開すること』に応じることはできない」というものでした。
上記の文書で大学は、新棟への居住条件云々を持ち出して現棟の老朽化対策に向けた話し合いを拒んだのでした。
今回、自治会から出す文書は、大学からの回答を踏まえ、退去に向けた準備を続けながら、あくまで話し合いを求めるというスタンスを表明するものです。

公開連続セミナー「21世紀の京都大学吉田寮を考える」(第6回)が3月17日に開かれます

21世紀の京都大学吉田寮を考える実行委員会主催で、公開連続セミナー「21世紀の京都大学吉田寮を考える」(第6回)が3月17日午後2時から開かれます。

会場は京都大学文学部新館第2講義室で、吉田寮再生提案についての発表と、現在の情勢を踏まえた意見交換が予定されています。

第6回開催要項_0309

京都府知事、京都市長への要望書提出を留保します

21世紀に吉田寮を活かす元寮生の会が呼び掛けた「京都府知事、京都市長に京都大学吉田寮の存続支援を求める要請書」につきまして、集会を開いて参加者の賛同を得て、3月中旬の提出を予定しておりました。

吉田寮自治会が「山極壽一総長と川添信介学生担当理事への表明ならびに要求」「吉田寮の未来のための私たちの提案」を発表し、話し合いによる問題解決を求めていたところでしたが、あらためて京都地裁による占有移転禁止の仮処分を行われ、現棟からの退去を京大当局が求めるなど、吉田寮をめぐる情勢はさらに緊迫しています。

大学当局と吉田寮自治会の話し合いの実現が重要となる局面にあって、元寮生の会が京都府知事と京都市長に申し入れを行うことがどれほどの意味があるかをあらためて検討すべきとの意見があり、理事で検討して、提出をいったん見送ることとしました。勝手な判断で申し訳ありませんが、今後の対応について、あらためてご意見をいただければと願います。