「21世紀に吉田寮を活かす元寮生の会」の第8回総会が、11月24日に京都市左京区の京都教育文化センターで開かれました。会場とオンラインの参加、委任状を合わせて会員の過半数に達し、総会は成立しました。
最初に、奈倉代表理事からあいさつがあり、「(元寮生の会は)可能性をたくさん持っているが、課題が出ている。会員は20代から90代の多世代で、理事(の構成)も年代を考えなければいけないし、会員も考えて動かなければいけない。総会は大切な会議であり、話し合っていきたい」と今後に向けた議論を求めました。
オブザーバー参加した吉田寮生2人から、2024年2月の地裁判決に際して、記者会見などのメディア対応を積極的に行い、、吉田寮の存在と自治会の主張をアピールしたのと報告がありました。フランス語のブログで紹介されたり、中東の外交官が吉田寮を見学するなど、国内外で吉田寮のことが知られるようになっているとのことです。訴訟は大阪高裁で継続中ですが、夏のオープンキャンパスの日に吉田寮に高校生ら500人が訪れ、ほかにも玄関前で着物リメイクのファッションショーを開催するなどさまざまな取り組みを行い、地域の住民とのコミュニケーションも進めて「イベントができれば」と意欲を見せました。
続いて人事案件がありました。理事が中高年に偏っていたことが課題でしたが、伊藤桃子さん(1993~99年在寮)、佐藤啓花さん(2023~24年在寮)の2人に新たに理事に加わってもらうこととなり、承認されました。理事を務めていた中尾さんは体の負担のため退任が報告されました。中尾さんはオンラインで「吉田寮を建築文化財として保存し、自治寮として再生することを願っています。一会員として活動に協力させていただきたい」とあいさつされました。奈倉会長からは「若い会員が活躍できるように」と組織の再編も含めた検討の提案がありました。
学習会や集会、京大吉田寮百年物語編集会議、京大当局への申し入れなど昨年の総会後の活動と会計報告、今後の活動計画と予算の提案があり、承認されました。会費の定期的な徴収については継続課題になっています。京大当局への新たな申し入れについては訴訟の動きを見ながら検討し、来年2月の京大入試に合わせて受験生や保護者へ元寮生の会としてアピールできないかを考えることとなりました。
吉田寮生からは、吉田寮自治会のシンポジウムが12月19日に予定されており、参加が呼びかけられました。物品支援や京大入試に向けた吉田寮自治会の情宣へのカンパも呼びかけられました。