10月30日(土)に元寮生の会第5回総会を開催いたしました。会場の京都教育文化センターとZoomでの参加がオブザーバーも含めてあわせて30人を超え、委任状とあわせて会員の過半数を超えて成立いたしました。ありがとうござました。
総会の冒頭、奈倉代表から「歴史的建築を大事にするだけでなく、現に寮で生活し学習している学生の人権を大事にするということが私たちの使命。会員、オブザーバー、現寮生の皆さん、会が発展するよう、お力添えを」とのあいさつがありました。
続いて、活動報告と会計報告がありました。京大新聞での連載「吉田寮百年物語」について、会議費用などを元寮生の会が負担して支援していることから、大幅な赤字が生じており、任意で会費の協力を呼び掛けました。現在行っていない年会費の徴収も、今後の検討課題とすることになりました。また、連載をもとにした「京大吉田寮百年物語」(京大吉田寮百年物語編集会編)の出版計画について報告がありました。これらを踏まえ、決算と「百年物語」プロジェクトへの継続支援について了承をいただきました。
また、活動の進め方について、連続公開学習会の継続的な開催や、元寮生と現寮生と市民の交流の促進、歴史的建築物としての吉田寮のアピール-などについて進めていくべきとの提案がありました。活動については「学外の市民と一緒に作っていく必要がある」として、現在は現寮生に限っている賛助会員の範囲拡大も今後検討することとしました。さらに、活動予算のために、会員内外に寄付金を呼びかけることなども検討することになりました。
昨年に引き続き、湊総長と村中担当理事への申し入れ書を提出することを提案、文案について誤字を修正した上で承認されました。また、発信力強化の一環としてツイッターのアカウントを取ることと、運用についてアイデアを募ることも承認されました。
現寮生からもZoomと会場から報告がありました。「時計台のクスノキ前での座り込みや情宣を行い、声を掛けてもらった。吉田寮を見てくれている人がいると感じた」「吉田寮は風通しがよく、やんわりとしたつながりが産まれていく。食堂もイベントなど息をふきかえしつつある。こんなスペースは日本のどこにあるのだろう」「裁判の行方は分からないが、傍聴や集会に参加していただき、注目してくれていることを感じている。寮生は大学との対話の再開を求めている」なととの発言がありました。寮生からの発言に対し、「どこもわが家(棟、部屋)が吉田寮。今も引き継がれていると感じてうれしい」との発言もありました。
議事終了後、参加者からの情報提供と意見交換がありました。事務局長の冨岡さんからの報告です
吉田寮を支援する様々な人同士が知り合う会を開いていきたいという市民の方からのアピール、近代京都の歴史的建築物についての展覧会「モダン建築の京都」が京都市京セラ美術館で開催されていること、昨年岡山で吉田寮関連の写真展が開催されたとき、現棟を設計した山本治兵衛への注目などの反響があったことなど、紹介されました。以上の情報交換に関連して、最近の入会者を中心に活発な意見交換が行われました。とくに「京都市立芸大の学生は吉田寮への関心が高い」「北京の大学でも吉田寮の話題が頻繁に出る」といった発言もありました。