「吉田寮への思いをお寄せ下さい」への2件のフィードバック

  1.  1983年に入学と同時に吉田寮に入ったとき、そのときも「1980年版在寮期限」が設定された直後で厳しい状況のはずが、寮生たちはのびのびと自由に生活している印象でした。一方、入寮選考や食堂(当時は寮自治会で寮食堂を運営にかかわる係を分担していました)や寮内清掃などの自治的活動は、自分たちで話し合って決めたルールのもとに、地味に、真面目に運営している印象で、そのギャップも興味深く、「結構安心して生活していけそうな所だな」と感じました。
     吉田寮は活動の場というよりも生活の場なので、何年も過ごしていると自分の良いところだけでなく、だらしないところやダメなところが他の寮生に自然にばれてしまったり、他の寮生につい迷惑をかけてしまったりということも経験しました。自分のダメなところを知ってもらえたら、結構気楽に生活していける、ということに気が付いたのも寮のおかげだと思いました。共に暮らした寮生のみんなは、私にとってかけがえのない人たちです。
     大学院へ進学して教育史の研究を始めようとと考えたとき、吉田寮へのちょっとした恩返しのつもりで明治・大正期の吉田寮(当時は京都帝国大学寄宿舎)の歴史を調べてみました。時代が違っていても、当時の史料から自分の生活した吉田寮の様子(自治を重視しようとするところなど)との共通点も見ることができて興味深く感じました。吉田寮を通して近代日本の大学教育の歴史が改めて見えてくるような思いもできたので、その後も寮の歴史に関する研究は少しずつ続けています。
     吉田寮の歴史を多面的に学ぶことで、「各時代の吉田寮に関わってきた様々な人と話せることがあるのでは」と感じました。そして、吉田寮に関わった人びとが世代を超えて交流することが、今後の時代に吉田寮を活かしていく上でも鍵になるのではないかと思うようになりました。
     そんなことを考えながら、この元寮生会の立ち上げに参加しました。すでに、30歳以上年上の元寮生と話すような機会に何度も恵まれ、この会を始めて良かったと感じています。
     わたしの知らない経験をしている現寮生や、していくであろう未来の寮生の話もぜひ聞いていきたいと思っています。
     「吉田寮を残す」だけでなく、現寮生の世代と幅広い世代との協力で今後の時代に「吉田寮を活かしていく」ことができると思っています。
     

  2. 21世紀に吉田寮を活かす元寮生の会 各位

    吉田寮現棟のおかげで、学部、修士および博士課程に通うことができ、
    様々な人にお会いすることができ、それが私の研究等の進展につながり、
    現在に至っております。このことにつきまして、吉田寮現寮に感謝しています。

    在学中そして、在学後には、工学部、理学部、法学部、医学部、理学部、経済学部、
    文学部、総合人間学部、公共政策大学院等(順不同) 様々な方々、
    そして、卒寮生・在寮生の方々、から各種の有用なご意見を頂きました。
    その結果、今の自分があります。
    したがいまして、吉田寮現棟は、今後も学際的な学問の拠点の可能性として
    重要と思います。

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