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第8回総会(2024年)を開催します

 

21世紀に吉田寮を活かす元寮生の会
会員並びに、元寮生・現寮生・市民の皆さんへ

「21世紀に吉田寮を活かす元寮生の会」理事一同

第8回総会の開催について(案内)

首記について、下記要領にて開催致します。
吉田寮の裁判の一審判決が2024年2月16日に出され、寮生側の一部勝訴という結果になりましたが、大学側の控訴により、今後、大阪高裁での控訴審が行われる見込みです。こうした予断を許さない状況のなか、本会では5月18日に学習会(奈倉さんのお話)とともに「京都大学に吉田寮生との対話再開と吉田寮の緊急補修などを求める市民と元寮生の集会」を開催し、この集会で検討した申し入れ書を7月10日に大学を訪問して提出し、大学側は正式に受け取りました。残念ながら大学からの回答はまだ届いていませんが、これからも引き続き、大学にはたらきかけていく必要があります。
また、吉田寮裁判に関する対応だけでなく、21世紀の時代に吉田寮を存続させ、活かしていくための取り組みについて、みなさんと相談しながら実施していくことが求められています。

このような中で、11月24日(日)に第8回総会を開き、この1年間の活動を振り返り、大学当局への働きかけを含めた今後の活動について話し合っていきたいと思います。
会場の都合などで日曜日の午前中の開催になってしまいましたが、11月23日まで京大11月祭が開催されていますので、11月祭とセットで元寮生の会総会にご参加いただくのも、もしかしたら良いかもしれません。Zoomでのご参加も歓迎いたします。

本会正会員(元寮生)におかれては、なにとぞ総会にご出席いただけるようお願いいたします。またこれを機会に、元寮生で未加入の方がいらっしゃいましたら、入会のご検討を願いいたします。
正会員の方におかれましては、折悪しく総会欠席の場合、お手数をおかけしますが、定足数(会員の半数)を満たすために、委任状をお願いいたします(出欠連絡と委任状は、以下の出欠連絡用フォームからお願いします)。
現寮生・市民の皆さんは、オブザーバー参加も大歓迎いたします。フォームからご連絡ください。

なお、みなさんのご近況、元寮生の会で取り組みたいことやご意見、ご連絡事項などがありましたら、ぜひフォームでお知らせください。

1.開催日と会場
日時:2024年11月24日(日)  午前10時30分~午前11時50分(午前10時15分開場)
会場:京都教育文化センター
京都府京都市左京区聖護院川原町4‒13(京阪電車「神宮丸太町」から徒歩約5分)1階の102会議室です。
会場へのアクセスについて、以下か詳しくご確認いただけます。

京都教育文化センターについて

2.参加方法(対面・Zoomの併用)
1) 対面での参加
今回は会場の定員(32名分まで利用できますので、会場までお越しいただける方は、対面参加をご検討ください(もしも会場定員に達したときは、恐縮ですが申込み順にさせてください)。

2) オンライン(ZOOM)での参加
Zoomでのオンライン参加していただくことも歓迎いたします。

3.出欠連絡の方法
以下のフォームから、11月20日ごろまでにご連絡をお願いします(委任状を含む。欠席の正会員の方は委任状をお願いします)。なお、総会成立のため、早めにご連絡いただけると非常に助かります。

Zoom参加をお申し込みいただいた方へは、11月23日までに、ZOOM参加用のURLをメールでお送りします。(ZoomのURLが届かない場合は、恐れ入りますがお問い合わせ下さい)。

第8回総会出欠連絡用フォームはこちらから
https://forms.gle/dNWLJoDjmpGWvLFm7

フォームでのご連絡が難しい場合は、メールや郵便でのご連絡も可能です。

4.第8回総会要領(案)
1)代表理事あいさつ
2)議長選出、議事録署名人の選任
3)新理事の選出(予定)
3)この間の情勢について(事務局)
4)現寮生からの近況報告(相談中)
5)議事
① 予算・活動報告(2023年度):吉田寮「明け渡し訴訟」、大学当局への申し入れ書提出、連続公開学習会「『吉田寮と京大』学」の開催、京都大学新聞連載「吉田寮百年物語」出版計画への協力
② 2024年度予算案および活動計画の審議:吉田寮百年物語出版計画の進捗、大学当局への申し入れ、連続学習会、元寮生の交流など
6)今後の活動に向けた意見交換
7)参加者同士の交流

問合せ先
「21 世紀に吉田寮を活かす元寮生の会」事務局長 冨岡勝
〒577-8502 東大阪市小若江3-4-1
近畿大学教職教育部冨岡勝研究室内
電話 090(3707)5624
e-mail:tomiokamasa@kindai.ac.jp
以上よろしくおねがいします。

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上記の出欠連絡フォームからのご連絡が困難な場合、以下の内容をお知らせください。

(該当する箇所に〇をつけてください)
2024年11月24日の「21世紀に吉田寮を活かす元寮生の会」第8回総会に
( )正会員として会場で参加します
( )正会員としてZOOMでオンライン参加します。
( )正会員として欠席の上、一切の権限を総会当日に選任される議長に委任します。
( )正会員として欠席の上、一切の権限を会員の(        )氏に委任します。
( )オブザーバーとして会場で参加します。
( )オブザーバーとしてZOOMでオンライン参加します。

2024年  月  日
氏名(                )―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

申し入れ書を京大に提出しました

「京都大学に吉田寮生との対話再開と吉田寮の緊急補修などを求める 市民と元寮生の集会」で確認した申し入れ書を7月10日に京大に提出しました

元寮生の会申し入れ書

申し入れ書
2024年7月10日
京都大学総長  湊 長博 殿
教育学生入試担当理事・副学長  國府 寛司 殿

21世紀に吉田寮を活かす元寮生の会
吉田寮に心を寄せる市民・学生有志

私たちは、京都大学吉田寮の卒寮生でつくる「21世紀に吉田寮を活かす元寮生の会」の会員と、2024年5月18日に開かれた「京都大学に吉田寮生との対話再開と吉田寮の緊急補修などを求める市民と元寮生の集会」に参加した市民・学生有志です。

私たちは、湊長博総長が京都大学のサイトに掲載した「総長メッセージ」で京大の教育の伝統として記した「自らに課題を課し自学自習によりその解決に向け努力することを促すことによって学生の創造的精神の涵養をはかる」に賛同します。そして、その実践の場の一つとして学生寮があると考えています。

吉田寮では、1913年より111年間にわたって現在の地で学生が生活を共にしてきました。寮運営を大学との対話を重ねながら学生自らが担うことで、多くのことを学び自らの糧としてきました。現在そして将来においても、福利厚生と教育の場として、その存在は大きな意義があると考えております。さらにいえば、吉田寮現棟と食堂は木造現存最古の学生寮であるとともに、旧制第三高等学校の建物の一部を引き継ぐ京大最古の建造物の一つであり、文化財建造物としてかけがえのない価値を有しており、補修と保全は急務の課題となっております。

しかしながら貴大学は、これまで重ねてきた吉田寮自治会との話し合いを打ち切り、寮生に対して2019年4月に吉田寮現棟と食堂の明け渡しを求める訴訟を起こしました。大学と自治会が真摯な話し合いによって積み上げてきた合意を一方的に破棄して法的手段に訴えることは、学寮の意義を否定するだけでなく、学生を守り育てるという大学の責任を放棄するものであり、認められるものではありません。

京都地裁は今年2月16日に、居住する寮生14人について明け渡し請求を棄却する判決を出しました。そして、その判決の趣旨は、吉田寮自治会と京大との間で交わされた確約書が有効であったこと、吉田寮は寮自治会によって自主運営されてきた点に特長があるので代替宿舎(アパート)の提供では代替できないこと、吉田寮現棟は取り壊しが必要な状態とはいえないことなどを認めるものでした。にもかかわらず貴大学は「居住者に明け渡しを求めることが必要」として大阪高裁への控訴に踏み切りました。このことは大変遺憾です。

私たちは訴訟の取り下げと吉田寮自治会との話し合いの再開を大学に繰り返し求めてきました。京大教員有志は、昨年は訴訟の取り下げを求める要望書を、判決後には控訴の断念を求める声明文を湊総長に提出しています。吉田寮自治会が呼びかけた「訴訟の取り下げと話し合いの再開を求めるオンライン署名」には昨年12月の提出時に5800人の賛同が集まるなど、京都大学に方針転換を求める声は学内外で大きなものでした。それにもかかわらず控訴して学生を訴訟の場にとどめる姿勢には、疑問を抱かざるをえません。

貴大学に、吉田寮への対応について以下を申し入れます

一 京都大学が、吉田寮現棟・食堂の明け渡し請求訴訟を取り下げること

二 京都大学が、吉田寮自治会との話し合いを再開し、大学人の英知をもって問題解決への道を探る
こと

三 京都大学が、現棟補修が急務であることを大学として確認し、吉田寮自治会と連携しながら「吉田寮補修委員会」の設置などを進めるなど、早急に現状把握と対策を講じること

四 京都大学が、大学として吉田寮をどのように将来に引き継いで活用していくのかを検討し、学内外に広く表明していただくこと

京都大学は「基本理念」として「対話を根幹として自学自習を促し、卓越した知の継承と創造的精神の涵養につとめる」と定めています。対話が根幹です。世界と社会が揺らぎ、衝突が繰り返されているいまだからこそ、対話が求められています。貴大学が自ら範を示し、学生との対話を通じて、大学としての矜持を学内外に示していただくことを切に願います。

以上の申し入れに回答をいただきたく、よろしくお願いいたします。7月31日までに回答をいただけますでしょうか。申し入れの趣旨について湊総長と國府理事に説明をいたしたく、当会と市民・学生との面会の機会をいただくことも併せてお願い申し上げます。

以上

 

第7回総会を開催しました

「21世紀に吉田寮を活かす元寮生の会」の第7回総会を、12月3日に京都市子育て支援総合センターこどもみらい館(中京区)で開催いたしました。会員の参加(オンライン含む)と委任状で定足数の過半数を上回り、総会として成立いたしました。ありがとうございました

はじまりにあたり、奈倉代表からあいさつがありました。「国際情勢の混迷は国内にも及び、社会も変わっていく。(会として)よりしっかりとしていかなければいけない。活発に意見を出し合いたい。会の発展を願っている」と話しました。

昨年の総会以降の会の活動の報告の後、吉田寮生2人から、寮の現状と寮祭や入寮情宣などの活動のほか、京大当局が吉田寮現棟と食堂の明け渡しを求めた訴訟について報告がありました。訴訟は10月5日に京都地裁で結審し、当日に弁護団と吉田寮自治会が記者会見し、訴訟の不当性を改めてアピールし、新聞やテレビで報道されました。

吉田寮自治会はChange.orgでオンライン署名「吉田寮を残したい!京大は裁判をやめて!(2023年開始版)」(https://chng.it/DsHTBRpy)を進めており、12月16日から19日にかけて学内シンポジウムなどを企画、20日に大学当局に提出する予定です。判決は来年2月が見込まれていますが、あくまで訴訟の撤回を呼びかけていくとのことです

学内でも、教員有志が「吉田寮訴訟の撤回と対話による解決を求める要請書」を提出、19日の学内シンポジウム「大学自治のいま・未来」への賛同など、支援が広がっています。学部自治会(法・農・文・理)も「一方的な廃寮化を許さない」との共同声明を出しています

寮生からは取り組みへの賛同と参加、入試期も含めた情宣のためのカンパが呼びかけられました。地裁判決を見据えて支援が呼びかけられました。

吉田寮についての思いも語りました。「現棟のたたずまいにあこがれて入寮した」「下宿する費用が出せず、SNSで吉田寮の情報を入手して入寮することができた」「いろいろな学部生、大学院生、履修生と自治寮のイベントや会議などでつながることができる。横のつながりは大学にとっても良いこと。吉田寮を残すことは大学の今後の在り方につながっていくと思う」と話し、今後も協力してほしいと呼びかけました。

活動報告と活動方針、2022年度決算、2023年度予算の説明があり、承認されました。予算については赤字となっています。現在は入会金と任意の寄付を運用していますが、会費の新設などをあらためて検討し、今後について来年の総会にはかることになりました。

京大当局(総長と担当理事)への申し入れ書についても確認し、12月15日に提出することになりました。

裁判の状況も踏まえ、来年2月から3月に学習会などで情勢を共有し、会としての対応を考える場を作ることも確認しました

第7回総会(2023年)を開催します

21世紀に吉田寮を活かす元寮生の会
会員並びに、元寮生・現寮生・市民の皆さんへ

「21世紀に吉田寮を活かす元寮生の会」理事一同

第7回総会の開催について(案内)

首記について、下記要領にて開催致します。
吉田寮の裁判が2023年10月5日に結審して来年2月16日に判決が行われる予定であることなど、昨年10月22日の第6回総会以降、吉田寮をめぐる状況は一層緊迫しつつあり、「21世紀に吉田寮を活かす」ためのより重要な時期になっていると考えられます。
このような中、12月3日(日)に第7回総会を開き、この1年間の活動を振り返り、大学当局への働きかけを含めたこれから1年間の活動について話し合って決めていきたいと思います。
本会正会員(元寮生)におかれては、なにとぞ総会にご出席いただけるようお願いいたします。またこれを機会に、未加入の元寮生の方についてもご入会をお願いいたします。
なお、正会員の方におかれましては折悪しく総会欠席の場合、お手数をおかけしますが、定足数(会員の半数)を満たすために、委任状をお願いいたします(出欠連絡と委任状は、以下の出欠連絡用フォームからお願いします)。
現寮生・市民の皆さんは、オブザーバーとしてのご参加を歓迎いたします。フォームからご連絡ください。
よろしくお願いします。

1.開催日
2023年12月3日(日)
午後2時45分~午後4時45分(午後2時30分開場)

2.開催形態
1) 対面での参加
今回は会場の定員(最大90名分程度まで座席の用意ができます)
に余裕がありますので、よろしければ対面でご参加ください。
会場は、こどもみらい館(京都市子育て支援総合センター。
京都市中京区間之町通竹屋町下る楠町601-1、地下鉄「丸太町」
徒歩約5分)4階の第2研修室です。
アクセスの詳細は、以下からご覧いただけます。
アクセス – こどもみらい館 (kyoto.lg.jp)

2) オンライン(ZOOM)での参加
Zoomでのオンライン参加も歓迎いたします。

3.出欠連絡の方法
以下のフォームから、11月30日までにご連絡をお願いします。
Zoom参加をお申し込みいただいた方へは、12月1日までに、ZOOM参加用のURLを

お知らせします(12月2日になってもURLの連絡が届かない場合は、恐れ入りますがお問い合わせ下さい)。

  第7回総会出欠連絡用フォーム(委任状を含む。欠席の正会員の方は委任状をお願いします)
https://forms.gle/dNWLJoDjmpGWvLFm7

フォームでのご連絡が難しい場合は、メールや郵便での
ご連絡も可能です。4.第7回総会要領(案)
1)代表理事あいさつ
2)議長選出、議事録署名人の選任
3)この間の情勢について(事務局)
4)現寮生からの近況報告
5)議事
① 予算・活動報告(2022年度):吉田寮「明け渡し訴訟」、大学当局への申し入

    れ書提出、連続公開学習会「『吉田寮と京大』学」の開催、京都大学新聞連載
    「吉田寮百年物語」出版計画への協力
② 2023年度予算案および活動計画の審議:吉田寮百年物語出版計画の進捗、
    大学当局への申し入れ、連続学習会、元寮生の交流など
6)大学への申し入れ書など今後の活動に向けた意見交換
7)参加者同士の交流問合せ先
「21 世紀に吉田寮を活かす元寮生の会」事務局長 冨岡勝
〒577-8502 東大阪市小若江3-4-1 近畿大学教職教育部冨岡勝研究室内
電話 090(3707)5624
e-mail:tomiokamasa@kindai.ac.jp
以上よろしくおねがいします。

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上記の出欠連絡フォームからのご連絡が困難な場合、以下の内容をお知らせください。

(該当する箇所に〇をつけてください)
2023年12月3日の「21世紀に吉田寮を活かす元寮生の会」第7回総会に
( )正会員として会場で参加します
( )正会員としてZOOMでオンライン参加します。
( )正会員として欠席の上、一切の権限を総会当日に選任される議長に委任します。
( )正会員として欠席の上、一切の権限を会員の(        )氏に委任します。
( )オブザーバーとして会場で参加します。
( )オブザーバーとしてZOOMでオンライン参加します。

2023年  月  日        氏名(                )

公開学習会「吉田寮と京大」学第8回を開催しました

公開学習会「吉田寮と京大」学の第8回「吉田寮現棟の自力補修活動について 保存・活用に向けた基礎知識(2)」を2月4日に京大楽友会館で開催いたしました。

寮生から、自力補修に至る経過と補修の概要、ひさしと扉の補修の詳細について報告がありました。

木造建築の現棟は、雨漏りの修繕など日常的なメンテナンスが不可欠であり、2018年の台風で北寮の屋根などがで破損するなど早急に処置が必要になっていたにもかかわらず大学当局が補修を怠ったため、2022年8月に吉田寮自治会が「これ以上当局が補修を怠るなら、現棟の屋根の補修をはじめ自力で行わざるを得ない」と当局に話し合いと補修実施を要求しました。学内のどのような部署からか不明の文書回答で「現棟の補修をおこなうことはありません」「許可なく補修する行為を認めません」と拒否したため、同年9月に自治会は自力補修に踏み切りることを発表しました。

報告した寮生は「自らの補修義務を放棄した上で、やむを絵図当事者が行う補修すら禁止することこそ最も無責任な行為では」と話しました。

詳しい経緯は京大吉田寮公式サイトを参照

自力補修は、北寮の屋根の補修(ブルーシート交換と瓦や小屋などの補修など、応急処置)のほか、土壁や建具、ひさし、床(床下部材交換など)、台所など各所に及び、ツタの除去や樹木の剪定、倒木処理(シロアリ対策)、照明交換なども行われました。扉は、NPO法人「古材文化の会」などの協力を得て、古建築から取り外された古材扉を再活用したとのことです

吉田寮自治会が補修費のカンパを呼び掛けており、現在も継続しています

現棟屋根の自力補修を実施することと、カンパの呼びかけについて

報告した寮生から
「伝統工法の木造建築は、損傷状況を自分たちで把握したり、補修がやりやすい。自主管理に適している」
「建築物としての歴史的価値、文化的価値だけでなく、多くの人がこの建物でさまざまな活動をし、この建物に痕跡を刻んできた。こたつが置かれた受付など、建築当初には想定しなかった風通しの良い使い方もしている。(取り壊して)建て直したら、ゼロからの再構築は難しい」
など現棟へ思いが語られました。

学習会では、北杜夫が旧制松本高時代についてつづった「どくとるマンボウ青春記」を取り上げて、旧制高校の学寮と吉田寮、ストームなどについて報告者と参加者が語り合いました。奈倉会長は「入寮した1960年当時には旧制高の人がまだいて、影響を受けていた」と話し、長い歴史の中で吉田寮の文化が生まれて受け継がれてきたことがあらためて示されました

 

第8回学習会「吉田寮現棟の自力補修活動について」を開催します

連続公開学習会「吉田寮と京大」学 第8回(2月4日)にご参加ください

私たち「21世紀に吉田寮を活かす元寮生の会」は、創建110年になる京都大学学生寮「吉田寮」の元寮生の世代を超えた交流と、吉田寮が歴史的に果たしてきた教育的役割が21世紀にいっそう発揮されることを願って2017年10月に発足しました。広く元寮生・市民の皆さんの参加や協力を呼びかけています。

この「元寮生の会」では吉田寮と京大をめぐるさまざまな話題(大学自治と吉田寮など、吉田寮の保存活用、吉田寮の文化や歴史など)について、現寮生・学生・教職員および市民の皆さんと学び合う場として連続公開学習会を開催しています。今回は、前回(建築家の山根芳洋さん「吉田寮がいかなる建造物であるか」)に続き、吉田寮の保存・活用に向けた話題として「吉田寮現棟の自力補修活動について」というテーマで、補修活動に関わった現寮生からお話を聞きます。

第8回「吉田寮現棟の自力補修活動について ― 保存・活用に向けた基礎知識(2) 」

日時 2023年 2月4日(土)14:15~16:15(14時5分開場)
場所 京都大学楽友会館2階会議・講演室 及びオンライン(Zoom)
楽友会館(市バス「近衛通」下車すぐ)での参加は約50名まで可能  会費 無料

話題提供 現棟の補修活動に関わった現寮生数名
吉田寮現棟自力補修に関わってきた現寮生のみなさんから、補修をめぐる事実経過や補修に関わった感想などについてお話を聞き、ともに学びを深め、意見交流をする機会の一つにしたいと思います。

参加申し込み 2月2日(木)までに下記の事務局へメールまたは電話でご連絡ください。オンライン参加の方へは、ご連絡後24時間以内に参加情報(ZOOMのURL)をお知らせします。

主催 21世紀に吉田寮を活かす元寮生の会
事務局(問い合わせ先)
〒577-8502東大阪市小若江3-4-1 
  近畿大学教職教育部 冨岡勝研究室
TEL:090-3707-5624 /
 e-mail:tomiokamasa@kindai.ac.jp / 

第6回総会を開催しました

21世紀に吉田寮を活かす元寮生の会の第6回総会を10月22日に会場(楽友会館)とオンラインで開催いたした。委任状も含めて定員の過半数となり、成立しました。ありがとうございました。

奈倉道隆代表理事より「(裁判の判決も近づいているが)どのような判決が出ようとも、それからが大切です。建物の雨漏りもひどく、自主補修も大学からはやるなといわれ、心配な状況です。元寮生の会の役割が増えていきます。活発な議論をお願いします」とのあいさつがありました。

連続学習会や、「吉田寮百年物語」の連載や出版への協力、総長・副学長への申し入れなど、この1年間の活動報告と会計報告の後、吉田寮生から現棟(東棟)の自主補修について報告がありました。

吉田寮自治会は、屋根が損傷した2018年9月の台風以降も、大学当局に繰り返し対処を求めてきましたが、何らの対応もなく、吉田寮自治会による自主補修計画について中止を求める一方で、大学による補修実施を拒んだことから、これ以上の放置は構造材にも深刻な影響がでることが予想されるため、自主補修を決断したとのことです。補修を行い、「ちゃんとやれば良くなる」と、現棟の保全について手応えも感じたといいます。

補修は、長年の放置と台風で雨漏りが進んでいた屋根の一部について瓦の割れやずれを補修するとともに、防水性の高いブルーシートを新調、土壁の一部を塗り替え、ひさしの補修や扉の改修、床の構造部材の交換や補強などを行っています。

110万円余りの費用について、吉田寮自治会がカンパを要請しております(京大吉田寮公式サイト参照)。総会では、自主補修への肯定的な意見や、「カンパに協力しよう」「次の補修が必要な箇所もあるのでは。元寮生としてどうすればよいか」などの発言もありました。元寮生の会としては、自主補修についての是非には触れないものの、吉田寮の現状と自治会の取り組みについては情報を共有して広げていくという立場から、学習会の後の補修現場の見学会などの取り組みを通じて理解を深めることもできるのではとの提案もありました。

予算については、入会金と一部会員からのカンパに依存し、実質持ち出しという厳しい状況が続いていることから、会費の徴収について今後も検討することとしました。また、会への加入についても、あらためて呼び掛けに力を入れることを確認しました。

今後の活動については、連続学習会の開催や、「吉田寮百年物語」の出版への協力、総長・副学長への申し入れと11月5日のホームカミングデーでの情宣について承認されました。

11月2日午後3時からの京都地裁での口頭弁論、同日午後5時から京大人間・環境学研究科棟で開かれるシンポジウム「開け、大学!みんな集まれ!判決近し、吉田寮はどこへ」への参加が呼び掛けられ(京大吉田寮公式サイト参照)、会としてシンポジウムでアピールすることも了承されました。

連続学習会については、会員からもテーマ提案を受けて積極的に進めたいと考えております。吉田寮の明け渡し裁判については、来年夏前にも判決が出る見通しであることから、会としては、訴訟の取り下げを大学へ求める立場から、大学への対応をどうするかを理事会で検討することとなりました。

「吉田寮記録プロジェクト」から協力の要請があった「吉田寮補修告知イベント」について、元寮生の会が協賛することを了承しました。東京でのイベント(新宿ゴールデン街写真展企画など)開催に向けて準備が進んでいるとのことですが、関西での企画や協力については、今後検討することになりました。